NAHBS紀行2019 -後編-

毎度どうも、高橋です。ムーブメントが8周年を迎えることができて嬉しく思います!ありがとうございます!

趣味にしても競技にしても仕事にしても共通して言えることがあって、日々何かをアップデートしていくことの大切さが挙げられると思います。例えばゲームをしていても、最初はサクサクとレベルが上がっていくので楽しいですよね。でもそれが中盤から後半にかけて、なかなかレベルが上がらなくなります。その頃には日々ルーティンワークのように同じ事を繰り返すような日々になっている人が多いのではないでしょうか。

僕は仕事と趣味を同じ軸上において生活をしていますが、それは当然のように「これで十分でしょ」という考えにブチ当たることが無数にあります。しかし、自分がそこで満足してしまうと成長は止まり、気がついた頃には時代に取り残されたオッサンが出来上がっているというのが容易に想像できます。

好きな言葉に「腕ってやつは、上がってると感じてなきゃダメなんだよ。維持してると思ってんなら、落ち始めてるってことだ。」というものがあります。
先日、イチロー選手が引退を決めました。年齢を重ねていく中で身体能力の変化が出ることは間違いなく、そういった変化の中で自分ができる最大パフォーマンスを実現させるために何かしらの成長を常に彼の中で追い求めていたと思います。例えば毎日素振りを500回し続けることも凄いことですが、ただ同じ事を繰り返すのみでは変化していくことに対応ができないということが現実としてあります。

僕自身も今までたくさんの失敗をしながらやってきましたが、アップデートを繰り返し、劇的な成長ではありませんが少しずつステップアップしながら日々を過ごせていると思っています。同じ場所で停滞していれば"プレステのI.Q"のように足場が崩れ落ちることは起こりえるので、アップしていなくてもステップし続ける必要はあるように思います。
昨日からの9年目も、良い意味で今までと変わらずステップしていければいいなと考えています。

暑苦しくてすみません。笑
そしてようやくNAHBSの話。笑
最後は「人」がテーマです。
今回のNAHBSツアー、時間を余す事なく楽しかったんですよね。行く前は「夜は現地からブログアップしよう」とか「Youtube用に動画撮ろう」とか色々考えていたんですけど全然無理でした。
英語でのコミュニケーションにかなり苦戦したのもありますし、自分だけで会話から撮影まで全てを行うことが難しかったので次回は二人以上で行けたらいいなと思いました。
会場を歩いていると、自分が思っているよりも日本人が少なかったんですが、BLUELUGのお二人ともお会いすることができました。彼らが切り取ったNAHBSやアメリカの情景はとても素晴らしく、僕がフォローできなかったところまで紹介されているのでやっぱりスゴイっ。

初出展されたというaboveさん。そのSQUID/MUDMANのブースにお邪魔するといつもたくさんの人がいて賑わっていました。偶然grumpyメンバーとも居合わせたりして、慣れ親しんだ日本語にホッとした時間です。笑

日本でもかなり有名になってきたSQUIDですが、NAHBSでの振舞いやナイトパーティーなどの様子からしても魅力を持った人たちの集まりであることが伝わってきました。
「良いヤツら」だからこそ、人の注目は集まり、その楽しい空間に人は更に惹きつけられるのだと思います。 
aboveブース内に展示されていたSWAMPさんの塗装サンプルには先日ムーブメントで納車したKINFOLKのモノも。
”Best Columbus Award”を受賞したCHERUBIMのAirline。
Handbuilt Bicycle Newsの「Why Cherubim makes show-special bikes」で今野氏がインタビューを受けています。
いつも目を惹く特殊な設計をしたバイクを用意してくる今野氏ですが、それはただ珍しいものを作りたいということではなく、ダイアモンド形状のフレームではないものを作る事でどんな自転車になるのかということをテストしているといいます。それに必要になる新しいカスタムのフレームチューブなどを用意することにより、更なる技術の発展や新しい発見に繋げることができると語っています。

お馴染みの「Sim-works」のブースにもお邪魔させてもらいました。
日本でも同じものが見れると思って、あまり日本関係のブースにはお邪魔しなかったのですが、aboveさんのブース然り、覗いてみてよかったなと思いました。

Sim-worksの製品はとても好評であるように見えたことはもとより、しっかりと現地の人間とコミュニケーションが取れている彼らはNAHBSの中の一角に違和感なく馴染んでいました。自分が同じようにできるか?と言われると今の自分では恐らく厳しいなと感じさせるものがありました。
 
会場内でも異彩を放つ存在だったのは贔屓目なく「TEAM DREAM」のブースでした。
彼らの人間的魅力がとてもすごくて、明るくてユーモアがあり、人当たりも良い。自転車への愛もあるし、自転車に乗る事も超大好きな人たち。
周囲の人たちまで楽しい気分にさせる彼らの周りには当然たくさんの人が集まり、彼らもそれに応える。魅力のある人の周りには魅力を持った人が集まり、とても楽しい空間が出来上がる。こうやって言葉で表すととてもチープな感じになってしまうのが少々勿体無いのですが、それは実際に起こっていてその光景を目の当たりにしながら「今の日本はなんなんだ」とカルチャーショックに近いものがありました。

自分だけでなく、人を楽しませられる余裕を持つことって大事だなと学んだ瞬間でした。
あっという間の3日間を終えて、再びジェームスとLAまで戻りました。ありがとう。 
LAで会った人、NAHBSで会った人たち、僕が見た人たちは自転車屋もメーカーの人も一般の人たちも自転車をピュアに楽しんでいることがひしひしと伝わってきて、自転車大好き人間の僕はとても楽しい時間を過ごすことができました。

ネガティブな要素というか、粗探しをすればいくらでもダメなところなんて出てくるのが現実です。そこにフォーカスしてしまうと何も楽しめなくなるし、多くの日本人は「楽しい方」にフォーカスしていくべきだと自転車を通して伝えていければいいなと思ったNAHBSツアーでした。
帰りはサンフランシスコに一泊してPIXARのスタジオにも寄りました。笑

ああ、楽しかった1週間。それは間違いなく一緒に過ごしてくれた人たちが居たからだと感じます。「楽しいこと」を考えた時に、イベントやコンテンツ、機材などに目がいきがちですが、まずは"楽しめる人"が集まることが超大事なんだなと思います。

長くなりましたが、僕はこれからも自転車を楽しんでいくと思います。ありがとうございました。

NAHBS紀行2019 前編中編

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