こんにちは、高橋です。
BOMBTRACK試乗会は先月で終了してしまったのですが、試乗させていただいたので車体の紹介は完遂していきたいと思います。
本日はこちらです!
完成車 349,000円(税込み) / フレームセット 140,800円(税込み)
※2021年時点
個人的に気になっていたことは、前回ご紹介した「HOOK EXT」とどれだけ違うのか?っていうこと。
パッと見、「色が違うだけなんじゃないの?」って思われる人もいるかもしれません。乗り比べてみて、やっぱり違う自転車なんだなってハッキリとわかりました。
確かにHOOKとAUDAXは似ているフレームではありますが、仕様の部分から結構違っています。完成車では105の油圧ディスクで組まれていて、HOOKはフロントシングルのところ、AUDAXはフロントダブルで組まれています。
グラベルバイクはトラブルを減らす意味でもフロントシングルが流行っていますが、やっぱりオンロードでは速度域の幅が広いことを想定しているのだろうなと思います。
タイヤは650x47cを標準装備しているので、"ロードバイクとしてはかなり太め"なセットアップ。鋭い加速はないものの、一度速度が乗ってしまえば慣性がよく働くので淡々と走るようなロングライド・・まさにブルベ(≒AUDAX)のようなシチュエーションで活きるのかも。
こだわり半端ないなって感じるのはリアタイヤがWTB HORIZON(スリック)に対して、フロントは同じくWTBのBYWAYを入れているということです。舗装路をメインとしつつも、間違いなくダートも意識したセットアップです。
速さを重視したければ700cにしてみたり、もう少し細めのタイヤへカスタムをしてみてもいいと思います。でも太いタイヤは路面のギャップや振動がかなり楽になるので、タイムを追求しないのであれば、多少重くても最終的に身体のダメージが少ないってことも有り得るかも。
タイヤクリアランスは650x47がマックスですね。
AUDAXにはドロッパーポスト用の穴も無いですし、やっぱりHOOKとはしっかりと棲み分けて作られていますね。
乗ってみてどうなのよ、ってところも最後にご紹介しておきたいと思います。
ジオメトリーからするとAUDAXの方がホイールベースが短く詰まっていて、漕いだ時の反応性はわずかにこちらの方が良いのかな、と思います。(パーツセットアップの差もあるので一概には言えず・・・)
一番わかりやすいところはハンドリングでした。
個人的な感覚ではかなり直進安定性が高く、長距離でのライドで腕や肩など上半身が疲れにくそうだな~っていうのが印象的でした。逆にHOOKはハンドリングのキレが良かったので、AUDAXはロング向きをハッキリと意識しているバイクだなと。
妥協をすれば、AUDAXとHOOKは1台でどちも共有の使い方ができる2台な気もします。ですが、実際には異なる2台であることがよくわかりました。作る側に立った時、「1台でどちらも使えますよ」って言ってしまった方が簡単かなと思うところもあります。ですが、用途に応じた最適な1台を作るっていうこだわりは強く評価したいポイントです。
大きな枠で捉えてしまえばどちらも「オールロード」や「グラベルロード」のくくりに入ります。ほとんど差がないと言ってしまうか、その"ほとんど"の中にあるいくらかの違いを見出し、それを大切にできるかどうか。その"ちょっとの差"が大事だろう。そんな言葉を思い出す2台の乗り比べでした。
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