和歌山キャンプツーリング

日、月とお店を閉めて行って来ました和歌山キャンプツーリング。
みんなでワイワイ楽しむ緩いキャンプは次回の9月としておいて、今回は少しストイックな雰囲気でどちらかというとハードコアなスタイルを持って行こうという流れで始まりました。

まずは出落ち感のあるメンバー紹介から。
”シェルパ・堀”

エクタープロトンのCXバイクをベースにBlackburnのフロントラックを取り付け、サイドバッグにPolerのパニアを両サイドに載せる。天板には同じくポーラーの寝袋"The Napsack"。
ほぼ出番は無いもののフレームポンプもマストなアイテム。

”高橋(私)”

同じくCXバイクのSingular KITEを復活させて組み上げました。完成ブログは書いていませんが経過はコチラで紹介しています。
フロントにはラックに色々な荷物とエアマット、あとは二人用のテントを載せ、リアにはBlackburnの"OUTPOST SEATPACK & DRY BAG"にしています。
フロントに合わせてリアラック、と思いましたが軽量性と荷物の取り出しの利便性を取ってパック式にしました。

”ミスター In The Woods”

サイクリングなどのアウトドアスポーツや、キャンプをモチーフにしたオリジナルプリントTシャツを販売しているインザウッド。Instagramからそのセンスを垣間見ることができます。
TransitionのディスクCXにPortland Design Worksの”ビンドルラック”に荷物を積んでライトなスタイル。横揺れしにくいのでサドルバッグタイプよりも好評です。

”otakuhouse氏”

今回の企画をメインで引っ張ってくれたのは通称オタクハウス。彼のブログを見るとハードコアと呼ぶに相応しいライドを数多く走っています。プランニングからライドアテンドまで全般を行ってくれました。感謝。

というのが今回のファンタスティック・フォー。なかなか奇抜な4人が集まりました。

荷物を積み、7日(日)の朝8時頃から出発。
走り出して30分程度で既に暑い。天候は最高なものの、暑い。
走っていると早速河川が見えてきたので入水することに。(1回目)
コンビニはおろか、自動販売機すらほとんどない。
走っていてあるのは山か河ばかり。関東平野に生まれ育った自分は山と触れ合う機会が少なかったので、山岳風景を見るだけで気持ちが上がって楽しいところです。

しかし、この暑さと補給ポイントの少なさは油断すれば簡単に熱中症になってしまうところです。
秘境和歌山と呼ばれるだけのことはあります。
駄菓子屋でチップスターを買って水浴びをするホリさん。




駄菓子屋で休んでいてIn the woodsの岡本さんの姿が見えなくなったと思ったら、川原に降りていました。
ちょっとした川でもとにかく水が綺麗で良い気分になります。
顔を洗うだけでちょっと涼しくなり、暑さを緩和してくれるのでよかったです。

更に足を進めてみてもやはり川が登場してきました。
各所の川で釣りをされてる方を沢山見かけました。


魚が目視で確認できるほど透き通った水。東京や横浜に住んでたときはまず見ることのない景色です。

Day1、2度目の入水。
自然が生み出した綺麗なものを実感する瞬間でした。
こういった自然を壊してはいけないし、汚してもいけない。大切にしないといけませんね。
ホリさん今回のこだわりはサンダルSPDシューズ。
シューズという荷物も減らすことができ、今回のようなライドには一石二鳥。日焼けは注意した方がよさそうでした。笑


その先に何が続いてるか不明の朽ちる寸前の吊り橋。下を見ればかなりの高さ、僕は恐くて無理でした。
反対側まで渡っていった岡本さん。

otakuhouse氏がツールケースとして使用していたNorthStのサドルロールが崖下に落ちていく(途中で引っかかっていた)ハプニングがありましたが、中身と合わせて1万円程度のためにとるリスクとしては大きく回収するのは断念。
さらに進むと滝のようなポイント。皆で「入りて~」と喋りながらも降りれそうなポイントがなくこちらも断念。

今回メンバーが全員700x32cという太めタイヤで走りましたが、お待ちかね未舗装のダート区間です。

ホリさんが"Rapha Prestige上勝"もこんな感じだったと言っていたグラベルロード。
砂利というよりは石や岩だらけな道で、初体験のハイパーグラベルでした。荷物満載の自転車が壊れないか心配でしたが無事でした。(何故か翌朝に僕と岡本さんがサイドカットの亀裂からパンクするというトラブルは有り。日差しによる温度変化の影響?)
特にトラブルもなくキャンプ地として予定していた河原に到着。
夕方でも暑かったので日暮れ前にすぐに入水(3回目)。お風呂は無しですが綺麗な水での行水のおかげで身体はスッキリした感じで夜を迎えることができました。
夜は持参したパスタなどを食べてお腹を満たすのでした。
街灯のないキャンプ地からは見たことも無いような数の星空が広がっていました。
Day2。


朝7時前から起きていながらも行水や食事でゆっくり時間を使い、気がつけば10時を過ぎていました。
Day2のルートは世界遺産"熊野古道"がメイン。
熊野本宮大社で記念撮影。(シュール
本宮から近く、「つぼ湯」がありました。入りこそしませんでしたが、こちらも世界遺産に登録された温泉で次回どこかのタイミングで入ってみたいな~と思います。

話がすこし逸れますがタイヤの話。

今回は実験も兼ねて僕はWTBのCrossWolfチューブレスで走りました。対して堀さんはクリンチャーのContinental GATORSKIN 32C。
チューブレスレディなのでシーラントは十分に入れて走っているのでパンクリスクが少ないのが最大の利点です。
しかし今回判ったのは荷物の積載によりタイヤへの荷重が全く異なるということでした。

チューブレスタイヤでは高荷重がかかった状態で踏ん張りが弱くタイヤが潰れてしまう状態。タイヤによって異なるとは思いますが、普通にチューブが入っていた方が芯のある感触で荷物を積むのには安心感があると感じました。

更にブロックタイヤのノブの磨り減りも異常に早く、GATORSKIN 32Cの様な太めのスリックタイヤこそ今回のようなライドにはバッチリ合うのだと実感することができました。



世界遺産熊野古道。
てっきり徒歩でしか行けないようなものだと思っていたのですが、自転車でも通行できるルートがあるとは知りませんでした。
ロードバイクでガッと飛ばして走るのは少し雰囲気としても合わず、ゆっくり走る方がルートにも合っていると感じます。
今回走ったルートは熊野古道だけでなく「またロードでも来たいな」と思えるところでしたが、こういった風情のある場所ではちゃんとペースを落として走っていきたいですね。


1日目の冒険感の強いルートに対して2日目は熊野古道ルートをまったりと進むような感じでした。
どこを走っても山の景色ばかりの和歌山なんですが、僕はこんなに楽しいことはないと思える内容で気持ちよかったです。暑かったですが。
「Day2は川無しか~」とちょっと残念な気分になっていたところで水浴びスポットを発見!
子供のように皆ではしゃいで飛び込んでいったのでした。
水は冷たくて火照った身体も一気にリフレッシュすることができました。二日間で累計6回以上の行水をするライド。酷暑と合わせていいバランスだったかもしれません。

* * *

とまぁ最高に気持ちいいツーリングが出来たのですが、全行程で交通機関がまともに通っていない道ばかりです。強く"BACK TO NATURE"を感じることができますが、装備と気持ちの用意が不十分だと遭難してもおかしくないのが秘境こと和歌山。単独であれば尚更リスクも高くなるので、できれば複数名でのツーリングが良さそうかなと思いました。

ロードレースでもシクロクロスでもマウンテンバイクでもなくて、ツーリングという自転車の遊び。
そして"自転車xキャンプ"という、遊びを掛け合わせることで更に面白さが増す面も感じることができました。

「そんな重たい荷物持って走って何が楽しいねん!」と思っていた時期もありましたが、僕がいつも楽しんでいるロードバイクの世界とは違った楽しみに満ち溢れた自転車の遊びがあったのでした。



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