埼玉県の上尾市にブリヂストンサイクルは会社を構え、軽快車から電動アシストからロードバイクといったスポーツバイクまであらゆる自転車の製造・販売を行っている日本有数の自転車メーカーです。
その中でスポーツバイクブランドとして「ANCHOR(アンカー)」が在ります。
BRIDGESTONEって書いてた方が知名度的にもイイんじゃないの?なんて思うところですが、会社の意向としてはアンカーだそうで。
ブリヂストンといえばママチャリというイメージを持っている世代は多いそうで、それと住み分けるべく生まれた"アンカー"。納得といえば納得ですが、若い世代はブリヂストンの軽快車に馴染みはないんですよね。笑
MOVEMENTではそのANCHOR BIKESの取り扱いを2017年度から始める次第です。
もともとアメリカ物や国産物をメインで扱っているムーブメントなので、傍らにチェックはしていたものの契約はしていませんでした。
その中で決め手になったのは「PROFORMAT」という新しい開発コンセプトなんですが、大事なところをしっかり分かってるな、と。その良さが世間にあまり伝わっている感じが薄いのでプロモーション力の弱さを感じますが、モノは良いので気づいている人は流石です。
通常、商品紹介やブランド紹介なら褒めちぎるのが常識ですが、ピリ辛で進行させて頂きます。笑
ANCHORというと「レース」のイメージが強いのではないでしょうか?実際にはカーボン、アルミ、クロモリという様々な素材の車種。スポーツバイクを初めて買う人のためのモデルからレース用のモデルまで幅広くラインナップされています。
初心者から競技者まで豊富なラインナップを持ちながら、全てのモデルに共通していることがあります。
「走ること」を主軸にして製品を作っていることがANCHORだとヒシヒシと感じます。
なので自社チームを作り、製品テストを長い年月繰り返し続けています。
選手というのは感性が鋭い人たちも多く、その彼らの声を聞くことが結果として良い自転車に繋がっていくように思います。それらの意見をベースにしながら剛性調整などを行い廉価モデルなどにも落とし込んでいっているのだと思います。
既にANCHORに乗っている人たちで大きな不満を持っている人らは正直少ないのではないでしょうか?
ANCHORには定番のクロモリフレームがあります。
これはしばらく形の変わっていないモデルで、ひとつの完成されたクロモリフレームであると語られています。
「ネオコットというのは、本来自転車というのはこうあるべきだという、それを突き詰めることから始まったわけですね。そういった理想を詰め、最も理想的な姿を作っていったところに、このネオコットの姿があるわけです。
ここのパイプには、こういう力がかかるからこういう形をしているべきだという、部分ごとに理想の形を計算してみると、丸いパイプってのはあり得ないんです。
それに非常にいろんな試験の結果、丸いパイプを自転車という形にすると、部分的に集中してストレスがかかるんですね。だからこそ『このパイプのここに、これだけ力がかかるのであれば、この形で、この板厚でいいのではないか』ということを、一つ一つ積み上げていったわけです。
ですから、ネオコットには基本的にパイプの丸い部分なんてどこもないわけですよ。バックフォークにしてもどこにしても、みんな形が違うんです」
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ANCHOR Storyではフレームが生まれた経緯が分かりやすく語られていて、一読の価値があります。
ANCHOR "RNC3 EX" 完成車
サイズ:530mm カラー:Navy
140,000円+tax
まずムーブメントにはこの「RNC3 EX」が入荷してきました。ネオコットスチールフレームの末弟モデルです。
正直その価格で国産のフレームが作れるとは思っていなかったのですが、チューブの製造から溶接まで全て埼玉の上尾工場で行われていると聞いて脱帽させられました。
ANCHOR "RNC3 FRAME"
サイズ:510mm カラー:グレー
95,000円+tax
実測するとフレーム重量は1991g、フォークは891gでした。
ネオコットのコンセプトはこのRNC3にもふんだんに現れています。
トップチューブやダウンチューブが特徴的で、遠くからでは細い普通のチューブに見えるのですが、しっかり見ると形が変形しているのが分かります。
"いろんな試験の結果、丸いパイプを自転車という形にすると、部分的に集中してストレスがかかるんですね。だからこそ『このパイプのここに、これだけ力がかかるのであれば、この形で、この板厚でいいのではないか』ということを、一つ一つ積み上げていったわけです。 ですから、ネオコットには基本的にパイプの丸い部分なんてどこもないわけですよ。"
これを紹介している僕自身、たくさんのクロモフレームを乗り比べて、オーダーを受けているので丸パイプでできることの限界もなんとなく分かる部分があります。
パイプを作ってしまうのだから、これぞ「メーカー」の成せる技だなと思うわけです。
ダウンチューブのBB付近はしなりすぎないよう横に扁平しています。
コンポーネントはシマノの新型SORA(R3000)
ブレーキまでシマノで統一しているので制動力にも安心感があります。
ロードバイクには珍しくペダルも付属していますが、回転が渋いのでこれはオマケ程度に考えるといいでしょう。ペダルはたくさん回る部分なので、しっかり回るものがオススメです。
タイヤのグリップは文句なし。
昔ながらなチェーンレストも付いてます。
NITTO製のハンドルも標準装備。
ネオコットコンセプトによりとても推進力の高いクロモリフレームです。
ホリゾンタルなトップチューブは少しクラシカルな雰囲気を残したかったのだと思います。今の時代に沿った、スローピング形状で本当にレーシーなクロモリがあったら面白いかも知れませんね。
今年はレースシーンで大活躍があったANCHOR。その活躍を支えたのはフレームに他ならないと思います。
たとえレースシーンでなくても自転車は漕いで走らせるものです。どんなフレームであれ、"走り"を大切にして自転車を作るメーカーこそとても大事だと思わせてくれたのでした。
ANCHOR STORY site
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ということで2016年のラストはANCHORにアンカーを務めてもらいました。(少しおじさんになった気がします。)
今年の営業も今日で最後。
今年もたくさんの方が来てくれて賑やかな1年を送ることができました。来年ももっと盛り上げていけたらいいなと思います。
ありがとうございました!
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