Rapha SUPER CROSS NOBEYAMA 2016




昨年に続いて今年も参加してきました、Rapha SUPER CROSS NOBEYAMAです。

今回は大阪から8人集まって野辺山へと向かいました。土曜日のレースに参加するメンバーと日曜日に参加するメンバーと4人ずつに分かれ、いざ長野八ヶ岳へ。


土曜日に参加するメンバーは金曜日の晩から夜行軍で大変そうでしたが、日曜レース組みの僕らは旅路を楽しみながら野辺山へと向かって行きました。
勤労感謝の日あたりで襲ってきた寒波のおかげで会場の野辺山は一面雪景色となっていました。スタッフの方々がレースの準備で雪を掻き分けコースを設営。氷と雪と泥と入り混じる絶景のサイクルクロスコースが出来上がりました。

僕らが昼頃に到着するとすぐにトップカテゴリーのUCI(C1)のレースが始まりました。海外選手も参戦する国内トップレベルの戦いが繰り広げられます。


そこで繰り広げられていた戦いはとても気持ちの昂ぶる熱いものでした。1時間のレースで今回は8周回でしたが、2周目には先頭パックは4名に絞られていました。
毎年海外選手が力を見せるシーンが多いのですが、今回は小坂選手、沢田選手、横山選手と日本人3名とキャメロンの計4名。

正直自分ではこの域で走ることがイメージできないほどのハイペース(そりゃ当然)で走る先頭パックの激しい攻防。ミスひとつで順位がガラリと入れ替わります。
レース中に路面が凍るという聞いたこともないようなコース状況の変化に選手は苦しめられるようでした。

終盤には小坂、沢田、横山と日本人3名が15秒間隔ほどで続き、トップ3が絞られました。小坂選手が先頭を快走するのに追いすがる沢田選手。



差が数秒であったとしても、その差を埋めるのが難しいのがシクロクロス。逆に1コーナーひとつでひっくり返ってしまうのもシクロクロス。
その遥か彼方にも感じる数秒の差をBRIDGESTONEアンカーの沢田選手が最後の舗装路で先頭の小坂選手を捕まえにかかったのでした。熱い展開に会場がどっと沸きましたが、限界を攻めた影響もあってかその先のコーナーでスリップしてしまい、再び小坂選手が先行。

最後まで小坂選手が差を守りきり優勝。熱い展開、激戦に相応しい接戦を観戦してこれほど面白いと感じた野辺山のレースは初めてだったかもしれません。

UCI Day2でミルバーン(Speedvagen MAAP)と最後まで競ったゴール後の沢田選手

他にも女子トップカテゴリーのUCI WOMEN、日曜日の両トップカテゴリーは全てで熱戦が繰り広げられ、特に両日とも2位に入った23歳の沢田選手の走りに心を打たれたのでした。
今シーズンのシクロクロスでは一番勢いのある選手ですが、6月の骨折からの復活という流れがまた胸が熱くさせるのでした。



どちらも読み応えのある熱いレースレポートが掲載されています。是非。

では、トップカテゴリーのC1のお話から僕らのレースを振り返ります。
まずはDay2の初級カテゴリーの「C4」から。SAUCE CXからはホリさんとADがエントリー。

C4スターティンググリッド。左側の方に居るのは弱虫ペダル作者の渡辺航さん。そして右側の方で腕を組んでいる堀さん。幸運なことに先頭グリッドです。後ろに迷惑をかけないか心配なので、とりあえずホールショットを狙えと伝えてスタートを見守りました。

ホールショットを取ってくれればネタとして良い写真が撮れる!と5%くらいの淡い期待を抱いてましたが、残り95%の予想通りホールショット失敗で普通に10番手ぐらいで第一コーナーをクリアしていきました。集団の真ん中以降だとコーナーで渋滞が起こっていたので好スタートにはなりました。

ゴボウ抜きされていくのは想定済み。先頭からどこまで粘れるかがホリさんの勝負。
速さではない、自分との戦い(?)。そしてスタイルだけはC1レベルで、写真だけ見ると意外と速そう。


SAUCEジャージのデザインを行ってくれているADは今回が初めてのシクロクロスイベント。ほぼ最後尾のスタートでしたがぐんぐんと順位を上げていきました。(あるいは、ホリさんがスロー過ぎて相対的に速く見えたのか?)

MOVEMENTの常連さんも今回シクロクロスバイクを組み上げて初参戦。本人曰く、「バイクだけはC1走れるレベル。走りはC6だけどね。」と一笑。見たことも無いようなコンディションでオフロードを走る楽しみに触れることができたようで、来年も参加したいとのコメントが嬉しかったです。

気がつけばかなり順位を落としているホリさんにADが追いついてきました。おお!ここから抜きつ抜かれつチーム内のデッドヒートが繰り広げられるのか!?という期待をよそにあっさりと抜かれていくホリさんなのでした。抜いていくのもやっぱり大変なんですが、コース脇から応援があるとつい頑張ってしまうもの。このシーンは「相当しんどかったけど、カメラ構えてるのが見えたし勝負所やと思った」とADは後で語ってくれました。
こういったチーム内での"レースの中のレース"があったりすると面白さは倍増しますね。レース参加も増えていくと知り合いも増え、更に負けられない戦いが繰り広げられていくのも醍醐味のひとつです。

ゴール後にはお互いを称えあったり、レース中の出来事で話が盛り上がります。レース中には一杯一杯で声を掛け合う余裕もほとんど無いので、その時間が一番楽しかったりしますね。

C3ではSAUCE CXの気高き碧い猛獣のタケさんがエントリー。関西クロスではC3上位でせめぎ合っているなかなかの実力者。Day1、Day2、そしてNightCrossと野辺山フルエントリーで今回の初野辺山を楽しんでおりました。

最後はC2の紹介です。

C2になってくるといよいよレースのレベルが上がってくる感じがします。C1はその遥か上のレベルなわけですが、トップグループはC1の中団ぐらいの人たちと変わらないレベルで勝つことはそれなりに実力がなければ実現しません。もしかしたら今後1番楽しめるカテゴリーかも?

C2には僕と藤原くんがエントリー。2人もガリなのでパッと見では見分けがつかないなんて声も。


これは僕です。


これも僕です。


スタートの落車渋滞があって2人も後ろからのスタートが余儀なくされたんですが、2人とも近いペースで順位を上げていきました。途中はチームでパックになって良い流れでした。と思ったら泥に引っかかって藤原くんが引っくり返り隊列から脱落・・・。ドンマイ!と思いつつ僕は僕のペースを維持して先行していったのでした。

3回目の野辺山ですが、今回が1番好感触で走れていました。こりゃ調子が良いぞ。と調子に乗りながら上の順位を目指して踏み、誰かのカウントで20番手あたりまで順位が上がったのを知りました。
ブルーラグのNB軍曹とパックになりながら順位が上がっていきましたが、途中で間に入った選手をパスしようとして抜いたあとに自分が思いっきりひっくり返って落車するミステイク。
右腰を強打したようでその後ペースが上がらなくなりズリズリと後退・・・。まとわりつく泥に心が折れそうになったシーンもあったけれど声援が多いのも野辺山ならでは。休ませてくれません。笑



身体が言うことをきかなくて上手く曲がれなくなってるし、踏めないしペースがガタ落ちしたラスト2周回(合計5周回)。
自分の目標は順位25%(100人居たら25位以上)を目指したのですが、終盤にズバズバ抜かれていったのでそれには及ばないと察しました。とりえあえず残留基準である66%順位だから無理してもしなくても一緒なんです。が!

ゴールまで一緒に競っている人がいれば、ゴール前でやっぱり盛り上がるんですよね。ここの1つの順位が変わろうが意味は全くない。
だけれども声援があれば目の前の勝負にこだわりたくなってしまうのもレースの性。泥でつまづいてしまった前走者がランに切り替えたのに対して僕は乗車のまま。踏みさえすれば抜ける、だけどもしつまづいて降車してラン勝負になったら勝てそうにない。
そんなことを考えながら、声援に応える走りをしたいと無我夢中で最後まで踏み抜き、なんとかパスしてゴールラインを割った。

(レース後にその方とお知り合いになりましたが、リムも割れスポークも折れていたそうでした笑)

ゴールは27位/66人中でC2残留チケット1枚目をゲット。昨年とほぼ変わらない順位%でしたが、走りの手ごたえは昨年以上によくて楽しむことができました。
シーズンインを好感触で走れることができたので、今シーズンは上の順位を目指せるように頑張れるかなと自分の中で期待値が上がっています。

レースを終えて余韻に浸る。そういきたいところですが、洗車と洗濯が待ち受けています。
疲れも残った身体で綺麗にしていくと「レースより辛いんじゃないか?」と錯覚するのですが、これもオフロードレースならでは。
"戦い"はレース中だけじゃなくて、レースの前にもレースの後にもあるっていう感じでしょうか。

観るのも走るのもすごく楽しかったな~と感じた野辺山シクロクロスでした。
関東、東海、関西などなど広い地域から集まるレースで他には無い素晴らしいイベントだと思います。ぜひ来年も参加できたらいいなと思います。

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KEI TSUJI's Flickr(official) Day1Day2


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他にもいろいろな方から写真を頂きました!ありがとうございました!

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