ChrisKing Precision Components

6/2(火)というド平日の真昼間に行われた"Technical Service Tour"は無事に行われました。
はるか太平洋の向こう側ユナイテッドステーツから僕らのために来日してくれました。
日本でクリスキングと言えば
値段割高な"高級パーツ"みたいなイメージを持っている人が多い印象を受けます。
もちろん、書いている僕自身も同じような印象を持っていました。

買う人間からすれば安いに越したことはないのだけれど、
モノに与えられた価格というものには市場を破壊することもあれば
市場を発展させることもできます。
今回聞いた話を少し要約しながら伝えていけたらなと思って書いてみます。

クリスキングはMADE IN USAであるけれど、USAメイドに拘っているというわけでもありません。
凄いのはなるべく自分達の手の届く範囲でものづくりを完結させているということ。
世界各地に優れたマテリアル(素材)があったとしても、
それを自分たちの手元へ輸入し、
加工していては余計なコストや労力が発生してしまう。

遠くから色んなものを動かすと、燃料や税金といったものが発生してしまい、
「燃料の浪費は環境に対してよろしくない」と考えるのがクリスキングであって、
そのために自分たちの手の届く範囲で全てを用意して製品を作りあげているそうです。
ユーザーが求める性能や品質だけでなく、市場、さらには環境まで妥協せず取り組んでいます。
製品がすぐ壊れて廃棄されてしまうのは環境的に良いことではないと思います。
それ以前に、ライダーにとってもすぐ壊れてしまうのは決して良くない。

まだキング氏が一人の自転車乗りであった時にすぐ壊れていくパーツたちに対する疑念から、
もっとしっかりした物が作れないのかと自ら試行錯誤し、
壊れる原因、壊れないようにするにはどうしたらいいのかということを
多くの歳月をかけてトライアンドエラーを繰り返していったそうです。
そういった経緯で最初に生まれたのが「ヘッドセット」。
キング氏が作った壊れにくいベアリングを搭載したヘッドセットは、
じわりじわりと人気が高まって今に至ります。
「製品」は使い始めてから真価が問われるものだと思います。

そして今回の「テクニカルサービスツアー」は、
CHRISKINGの本当の姿を知らない人にとっては衝撃の連続だったかも知れません。
"ハブの分解、組み立てを実演するJay Sycip"

全てが独自製品ゆえにメンテナンスも複雑怪奇であると思われがちなCHRISKING。
それは全く持って誤った認識であるということが
今回のテクニカルサービスツアーでよく理解できたのではないでしょうか。

高品質、高耐久だけでなく、"容易なメンテナンス"というのも製品コンセプトのひとつです。

これは実際に触れた人であれば理解できる事で、
僕たちと同じようにメカニック心を鷲づかみされる瞬間でもあります。 



予定よりも少し長引いた今回のツアーでしたが、終わった後のコミュニケーションタイムで
参加者それぞれが想い出を刻むことが出来たと思います。
東京、広島と移動した後に足を運んでくれた大阪という土地でしたが、
疲れも見せず笑顔が大変素敵なクリスキングさんでした。 
彼が人生の半分は費やしたであろうCHRISKINGという製品に惚れた人は少なくなく、
その生い立ちや付き合い方を直接本人から聞ける機会は間違いなく最高の機会でした。
参加できなかった方は本当に残念でしたね。笑

CHRISKING製品を日本に流通させる問屋さんは数あれど、
クリスキング本人を連れ出してしまうSimworksさんの情熱はすごいなと感じさせてくれました。
そのSimworksを動かしたのもクリスキングだと思うのですが、
僕らは熱意というもののが好きなのかも知れません。
セミナー前にキング氏がムーブメントの作業場に入るシーンも。笑
本っ当に貴重なシーンでした!

もし少しでも興味が湧いたということであればこちらもどうぞ。

とっても読みやすく、魅力が伝わってくる内容です。

まぁ、それよりも実際に買って使ってみるのが一番ダイレクトに全てが伝わってくると思います。
まさに自分は使ってみてKINGの凄さを理解したパターンだったので!

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今回のサービスツアーを実施されたスタッフの皆さま、ありがとうございました。

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※6/5は16時閉店、6/6(土)は臨時休業となります。

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