トライ&エラー

こんばんは、スタッフのホリではない方です!
10日ほど経ちましたが、以前のブログでバトンが渡されたので、気持ちも少し落ち着いたところで舞洲クリテリウムを少し振り返ってみたいと思います。

* * *

若い野心を持った人たちだけでなく、その参加の多くが一般社会人で構成される「JBCF」という実業団レース。お金を貰ってレースを走るのがプロ(仕事)であって、お金を払ってレースを走るのはアマチュア(趣味)。そのお金を払ってまでレースに出る人が日本の9割以上を占めているのが現実です。他のスポーツ競技でも同じかな?

目標をどこに置くかでスタンスは完全に2分化されるのですが、プロを生み出す環境はアマチュアのレースがあってこそ成り立つことを理解しなければいけません。
SAUCE DEVELOPMENT
ムーブメントやSNSではかなり認知の広まってきたSAUCE DEVELOPMENTチーム。僕らは"ほぼ"アマチュア。メーカーからのサポートや協賛を頂いているので完全なアマチュアチームでもありません。
僕が2008年に初めて実業団登録をした時に言われたことを今も覚えています。「プロとしての立場に置かれて初めてプロ意識が芽生える」、内心ではジャージも自費で買わなければいけない(割引はあった)し、サポートらしいサポートがあるわけでは無かったのですが、自転車乗りとしての責任感はその頃から成長していったように思います。

チーム活動は、自転車のレースを楽しむというのが根底にあります。
ただし、自分たちの世界に入り込んで遊びまわる事はどこかで頭打ちします。楽しい遊びが広まればどうなっていくのでしょうか。社会に認知され始めたロードバイクという趣味ですが、公共の場(道路)を使ってトレーニングだったりツーリングに出かけるのです。
認知が広まるということは、批判も増えてくるということです。
どんなことでも100%の支持を得ることは難しいことで、社会から少しでも良く思ってもらうにはロードバイクで遊びたい僕らの努力が必要不可欠だと考えるのです。
たとえ話としてマッチしているかは分かりませんが、金髪のヤンキーが電車で高齢者に席を譲れば「良い子が居るもんだ」と思ってもらえたりしますよね。
自転車乗りも同じように、そのピチピチのジャージがカッコ良いと思われていなかったり、車から見て邪魔なようにしか思われていないのがまだまだ現実的な部分ではないでしょうか。
僕らはチームとしてバイクやウェアの着こなし含めて雰囲気的にカッコ良いかもって思ってもらえたら、今までより少しポジティブに思ってもらえるのではないかと思います。
車道で走っているときに、車のドライバーとアイコンタクトやボディーランゲージで「どうぞ」と道を譲るようなコミュニケーションが取れたら「気を遣ってくれてる」と思ってもらえるのではないでしょうか。
今日ちょうど似たような話があって、自転車屋に勤めるとサービス業という職業柄で週末にイベント参加がしずらいという側面があります。
お客さんは自身で経験を積み、多くのイベントに参加して自転車という趣味を深めることができます。しかし、率先するものがなければ、成長する方向性はバラバラ。
そうしてルールもはっきり分からぬまま車道を暴走しているような人たちが増えていってしまう。
「知らないから仕方ない」ということは誰もが通ってきた道だとは思いますが、誰かが教えていたら犯さない過ちであるとも言えるのです。ブームなどの勢いで次々と生まれてくるサイクリストに対して、道を示す人たちも増えなければ環境は食い荒らされて荒廃していってしまうかも知れません。

僕自身も本格的に職業自転車屋として働き始めて参加レースは2~5割減という状況でイベントに参加しています。月に1~2回のイベント参加を多いと取るか、少ないと取るかはあなたが自転車にどれだけ熱中しているかで感じ方が異なるでしょう。
毎週のようにレースに参加している人もいれば、半年に1レースという人も居て、そのどちらとも交流していると熱意に差があります。
僕はどちらに在るべきか、苦悩する日々を送っていますが50歳を過ぎても現役でレースを走り続けるという目標は大事にして続けていきます。
前置きがちょっと長い感じになりましたが、舞洲のレースのことにも触れておきたいと思います。笑 

今回はチーム総出で舞洲に臨みましたが、チームとして去年の好成績があっただけに少し物足りない結果となりました。
しかし、手ごたえを感じた選手も居れば、新加入の若手2名が活躍してくれたりと兆しを感じさせてくれたことが収穫でした。
土曜日、個人タイムトライアル。
前回の岬町クリテリウムは最終周のパンクで不発に終わった山中君が個人TTで4位に。
クリテリウムでも積極的な走りで集団を牽引していましたが、勝ち逃げのグループに乗ることができませんでした。そこは経験とタイミングなので、集団を牽引するだけのパワーがあれば自ずと結果は近づいてくるでしょう。
日曜日、クリテリウム。
E3には今年から加入の後藤君。まだこの春で高2のヤングマンです。
ポテンシャルはどんなものかと思いながらレースを応援していました。彼の出走する組にはチームメイトが3人揃っていて、うまいことバランスよく走っていました。スプリント周は倉田が狙いに、ゴールでは秦と後藤君が2人で先頭付近に位置付けていました。
秦さんは盤石のレース展開に勝ったと思いきや、勝利の女神は微笑まずまさかのタイヤーバースト。一緒に位置取りしていた後藤君はなんとか切り抜け4位入賞へと滑り込みました。

僕自身のレースも空回りしてしまい不発に終わって意気消沈していた中で、E3メンバーのガッツのある走りを魅せてくれて気持ちが前向きになりました。感謝!
不思議なものでチームメイトが頑張っていると自分も負けてられないという気持ちにさせてくれるものです。
舞洲ではありませんが、(ひっそりと?)今週末にはチャレンジロードレース(修善寺)が開催されており、その中で12位に入った新加入の女性選手のノリちゃん。全日本選手権の資格ゲットです。

というような感じで、チームにも新しい風が吹いているのを感じつつ、次のレースへとそれぞれが目標を立て取り組んでいきます。
仕事や学校があって、その合間を縫ってトレーニングに励み、週末はレースに臨む。
レースという非日常的な世界はその現場でしか味わうことができず、レースという一瞬の世界は1度のミスで勝負を落とします。
どこでどうやって攻めるか、どのように平日のトレーニングを管理して週末のレースに向けて整えるか等々、いろいろなトライ&エラーを繰り返してレースという遊びに本気で打ち込んでいくのです。

photo thanks

Marto
JBCF舞洲タイムトライアル
JBCF舞洲クリテリウムC1、E1
JBCF舞洲クリテリウムE2、E3

kikuzo
JBCF舞洲クリテリウム

fabtroni
JBCF舞洲タイムトライアル
JBCF舞洲クリテリウムC1、JFT、E1、E2

youkan
JBCF舞洲クリテリウム

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