シマノ鈴鹿ロードレース "5ステージ"

夏の終わりを告げる頃に開催される「シマノ鈴鹿ロードレース」に今年も参加してきました。
2015年、2016年とSAUCE DEVELOPMENTチームで続けて出場してシード権を取っているので今年もメンバーを募って参加してきました。

2日間で5レースを走る「5ステージ」、特にチーム員の構成に縛りがあるわけではないので、ジャージさえ揃っていれば好きなメンバーでチームを組んで出場することができます。
そういったドリームチームが多く組まれる中、この3年とも別チームからの助っ人無しで参戦しているのはちょっとしたこだわりの部分かも知れません。
今回参加したメンバー。
左から私、淡井、山中、白石、萬谷、小嶋の6名編成。
ロードレースを走る萬谷
エントリーは33チーム、188名が走るかなり本気のレースです。
ツール・ド・フランスを模したチーム単位での貴重なイベントで、チーム戦だからこその難しさやレース展開があり、とても面白くて走り応えのあるレースですね。

その中で山中、白石は初めての鈴鹿サーキットのレース。更に萬谷は就職活動の関係で超ひさしぶりのレース復帰戦。どこまで戦えるのか未知数な状況で可能な限り良いリザルトを残す戦いが始まっていきました。
第3ステージ チームタイムトライアル スタート
昨年はチーム総合順位が9位とかなり健闘したおかげで、シード権もあり今年は僕らのゼッケンが61~66番の60番台(6チーム目)のものが与えられました。
ちなみに昨年優勝したチームならば1番のゼッケンが与えられ、数字が小さいほど強者の証のようなものになります。もちろんメンバーが毎年同じとは限らないので、今年強いかどうかはわからないのですが。笑
第3ステージ チームTT - パンクもあり4名でのタイムトライアルに
5ステージにはツール・ド・フランスと同様に何個かの栄光があって、それぞれのチームがその何かを目指して走ります。

第1ステージ、29km ロードレース
第2ステージ、2.2km 個人タイムトライアル
第3ステージ、23.2km チームタイムトライアル
第4ステージ、11.2km クリテリウム(ロードレース)
第5ステージ、40.6km ロードレース

個人総合成績
参加者全員の中で、5レースを合算して最もタイムの速かった者。
ツールで言うところのマイヨジョーヌ。

個人総合成績(ジュニア)
参加者の15~18歳までの中で、5レースを合算して最もタイムの速かった者。
ツールで言うところのマイヨブラン。

チーム総合成績
各ステージ毎にチーム内上位3名のタイムを合算していき、最も速いチーム。

ステージ優勝
そのレースで一番先頭でゴールした者。

ツールと同様に総合成績を目指す者もいれば、ステージでの勝利しか考えていない選手もいて、それぞれの思惑はバチバチとぶつかっていきます。
参加者全員が目標を持つことができて、挑戦があるからこそ面白くて参加者が絶えないのだと思います。
集団後方で完走を目指す淡井
レースにエントリーしてから「僕らが目指せることは何だ?」とメンバーで相談して、「ステージ優勝を狙いに行く」というのが僕らの目標でした。
スプリントのできる選手かタイムトライアルに強い選手がいなければ勝負にならないのが5ステージ。僕らはそのどちらも揃えておらず、強いて言えば今期加入の巡航が強い山中君が一番期待のメンバー。

第1ステージで勝つことができればステージ優勝に加え、暫定で個人総合1位を獲得できる。1発花火を打ち上げてやろうと臨んだけれど残念ながら皆思ったように立ち回れず撃沈。僕が8位に入ったのが最高位でした。

第2ステージの個人タイムトライアルでは、山中、小嶋、白石、萬谷に託して僕は足を使わないで走るプランにしました。
チーム総合の順位に反映されるのは上位3名のみで、4~6番手のメンバーが頑張る必要はありません。このレースのタイムで僕の個人成績は14位→122位と暴落したのですが、それ以上にチームTTでチームの好タイムを出すことの方が有意義であるとの判断でした。 
チームTTで先頭を引く小嶋選手
その甲斐もあって第3レースのチームTTは自分達にとっては満足のいく走りができました。
チームTT2周目ではラップタイム7分48秒でアベレージスピード45キロ。その時点では6位のタイムを出していました。その後に少しペースを落としてしまいゴール順位は14位でしたが、出せる力は出して昨年のタイムを上回るタイムでゴールできました。(風の影響などで一概には言えない部分です)
1周目でパンクリタイアとなった山中がもし残っていれば、なんてタラレバもありますが良しとしましょう。
撮影に応えながらスタートラインへ向かう白石と僕
そこまでのレースを終え、一度宿にチェックインして2日目のレースへと移ります。
「今日は失敗してしまったけど、明日もう一度チャレンジしたい。」
1日目に全てを賭けていた僕とは対象的に、チームのメンバーは2日目にも熱意を燃やしていました。
じゃあその気持ちに僕も乗っかろうじゃないかと気合を入れ、第4と第5レースに臨みます。

第4は短距離のハイスピードレースなので前で展開が大事、というアドバイスをして皆しっかりと前でレースを走ることができました。ただちょっと頑張りすぎちゃったのはまだこれから修正していく部分。良い兆しです。

第5レースは最後ということで集中しなおしてスタートラインへと並んでいきました。
40kmという5ステージ最長の距離のレース。最後のレースは総合争いもあり、ペースは全体的に落ち着きがちで、アタックがちょこちょこと出て行く展開。
序盤から萬谷がエスケープに絡みに行く走りを見せ、白石は僕と一緒にゴール勝負を狙い澄まして集団内で潜んでいきました。
終盤には山中が第2グループに入り込む走りを見せ、メイン集団からタイム差を得てゴール。そのおかげでチーム順位が14位→13位へとアップ。

それまで出来ていなかったゴール勝負をチームで狙う走り。
白石はまだ完璧ではないながらもゴール手前までしっかりと僕の後ろを追いかけて来ました。最後のゴールスプリントで綺麗に発射!とは行きませんでしたが、少し形ができてきたなと思える走りがありました。
SAUCE DEVELOPMENT 2017 スズカメンバー
個人総合成績
小嶋-45位/188名
高橋-51位
白石-88位
萬谷-90位
山中-152位
淡井(倉田代走)-182位

チーム総合成績
13位/33チーム

今年も無事にチームのシード権を獲得できたこと。
それ以上に、この短い期間で若いメンバーが驚く早さで成長の兆しを見せたこと。
思い描いた通りの走りはできなかったけれど、しっかりと目標を持って最後までチャレンジすることがとても気持ちが良く、とても有意義だったように感じました。

キツいけど愉しくて、学ぶ事がとても多いことが「チームで走るレース」の醍醐味でしょうか。毎年、来年は休もうかな~~と思いつつ、走ればめっちゃ面白いから出たくなる。
また来年も何かのチャレンジやワクワクがあるでしょう。楽しみです。

今年も参加した皆さん、応援に駆けつけてくれた方々、お疲れ様でした~!

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