2015年4月7日火曜日

なぜ今"スチール"なのか。

特にカーボンフレームやアルミフレームが嫌いというわけではなく、
むしろ好きだし普通に欲しいと思うわけです。

その中でスチールフレームを中心に展開させて頂いておりますが、
「クロモリなんて重いじゃん」って思う人も少なくないのではと思います。
そういう自分もその一人でした。
初心者からベテラン玄人まで幅広く自転車を趣味としている人たちがいるのですが、
モノの本質を見抜ける敏感な人たちがわずかに居て、
彼らを中心に一気に最近のスチール人気へと繋がっているのかなと感じます。 
シンプルに細身のルックスがカッコいいから。
そんな理由で選んでも良いと思います。

でも、5万円のクロモリフレームと30万円のクロモリフレームとでは
同じようなルックスでも用途が全く異なってきます。

その用途を"理解"して乗ってるのかそうでないかで
カッコイイ!と呼ばれる雰囲気が初めて出てくるように感じています。 
カーボンフレームって、乗ったら分かるようにとにかくすごい性能を秘めてます。
レースマシンの頂点の一つであるF1なんかでは
カーボンでないことの方がありえない時代になりました。

当然自転車のレースシーンでも同じことが言えるのですが、
実はちょっと違う現状が見え隠れしているような気がしますね。 
F1のマシンは世界の頂点を取るために1台に魂を込めて作られます。

対する自転車の現状は、
大量生産を主軸に開発生産が行われていています。
大手はさすがに研究を惜しまず行っているので、
ほとんどの人にマッチするようなフレームを世に送り出しているのではないでしょうか。
カーボンフレーム初期、成長期には
それはもうカッコいいカーボンフレームは多くあったと感じます。

熟成されてきた今の時代に、
中国生産でもある程度安定した生産が行われるようになったけれど
見た目では分からない差が中には沢山あります。
そして敏感な人たちは多く気づき始めたと思います。
「気持ちよく走らないよね」、と。

結局の所は乗り手に合うか合わないかって話なんですが、
低品質になるほど合わない人が多くなりがちなところで、
かといって高品質だからと言って
トップレーサーではない人に向いているかと言われると微妙だったりしています。 
ベストマッチするフレームに出会えることができたのであれば、
それはとても素晴らしくラッキーな出来事。

自由に試乗ができるわけでもなく、
それは自動販売機で缶ジュースを買うときの冒険と変わりないでしょう。

もし知識経験豊富なスタッフと巡り合えたのであれば、
全く好みと合わないなんて事は避けることができるかと思います。 
そういった既製品のフレームとは違った対応がスチールフレームにはあります。

誰が、誰のために、どんな風に作っているのかが分かる。

F1には及ばないかも知れないけれど、
オーナーのためにビルダーは頭を使って試行錯誤してフレームを作り上げます。
店側もオーナーの使い方を考えて組み立てます。

要するに、自分のための1台がそこに完成するということです。 
自分のために作られた1台は、すごく乗りやすいものだと感じさせられるのです。

「こうやって乗って下さい」と強要されるような既製のフレームではなく、
「こうやって漕ぐのが好きでしょ?どうぞ!」と応えてくれるイメージ。

そういったフレーム作りをカーボンでやろうとすると価格的にも非常に難しくなってしまうのですが、
スチールフレームであれば現実的な値段でそれを手に入れることができます。
日本でも昔からずっと変わらずスチールフレームが作られ続けているので、
品質や性能はとても安定しています。

絶対的な軽さこそありませんが、
自分にマッチされたバイクは重さというデメリット以上にバイクを進ませると思います。

乗る人、作る人、組む人
それぞれをマッチさせることが"本質的に良いバイク"への最短ルートなのかな、
と思いました。

"ただ高性能"ではなく"良い走り"を求める人がスチールへと集まったような気がしています。


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明日は水曜日、新定休日となっております。
お店は開いておりませんので、どうぞよろしくお願いします。

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