Philとの遭遇

今日は新しい選択肢のご提案です。

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自分が3歳の時に、
何かにとり憑かれたように補助輪無しの自転車の練習を始め、
ゲームや漫画ばかりで特に運動をしていなかった小学生時代がありました。
運動はしてないものの、
なぜかちょこちょこ自転車で遠くに走りへ行ったりはしていました。

中学に入ってから唐突にサッカーを始めたことも、
今思えば自転車のためのフィジカルを形成するためだったのかも知れません。
何気なく部の友達が手にして読んでいた「シャカリキ」という自転車漫画、
その時はチラっと読んだ程度で済ませていました。

東京へ引っ越した後の高校時代、
古本屋めぐりが趣味となっていた時にふと其れを思い出し、手にしました。
今いろんな事を振り返ってみると、まるで自転車の神様が居て、
導かれるようにして今へと繋がってきているのではないかと思うことがしばしば。

サッカー部で過ごした中高6年を終え、
卒業後は一気に自転車の世界へと足を踏み入れていったのでした。
時は遡り2012年の5月。
人のめぐり合わせでアメリカサンフランシスコからサイクリストが2人。
彼らをムーブメントまで導いてくれたOさんの存在もありました。

彼らのバイクはシングルスピードでしたが、
良い具合にロードのパーツをミックスさせながらかなりマニアックなパーツ構成でした。

その時イチバン思い出に残っているのは「Phil wood」のスポーク。
この形状、刻印の入り方はどこかでも見たことがあるけれど、
その辺はこれから解き明かしていきたいなと思います。
そして、2015年。
Phil wood spokes in ムーブメント。

ついにムーブメントでも"Phil"のスポークが選択できるようになりました。
それこそ何かに導かれたかのように。

Philのスポークを使うたびに、僕はサンフランシスコの彼らを思い出すと思います。 
Philは「スポーク長によって在庫が無い」という状況を起こさせないようなシステム。
数種類の長さを用意しており、他の長さへはカットして用意されます。
それは54万円するSPOKE MACHINEによってカット、転造され、用意されます。

正直な話、プレーンスポークのカットならphilに拘る必要も無いのですが。
そこで僕らが注目する一つのスポークが"Double Butted Spokes"。

14-15-14番と中心部分が細くなっているバテッドタイプのステンレススポークは
DTやSAPIMとも用意があります。
でもそれは長さ2mm刻みで用意され、時折在庫が切れてしまうこともあります。

philwoodが用意するバテッドスポーク長は270mmと310mmの2パターンのみ。
それはカットして使用することを前提とし、
270ミリは最短で230ミリ、310ミリは最短で270ミリまでカットして用意されます。
それは奇数ミリでも用意を可能としているので、
"ちょっと長い"や"ちょっと短い"よりもベストな長さを選ぶことができるのではないでしょうか。 
「phil wood spokes」

LINEUP

Straight Gage Spokes(プレーン)
14番(2.0mm),15番(18mm)
Stainless Silver – ¥ 80 (税別)
Anodized Black – ¥ 120 (税別)

Single Butted Spokes(シングルバテッド)
13/14番 (2.3/2.0mm)
Stainless Silver – ¥ 150 (税別)
Anodized Black – ¥ 180 (税別)

Double Butted Spokes(ダブルバテッド)
14/15/14番 (2.0/1.8/2.0mm)
Length
(最短230mm~) 270mm
(最短270mm~) 310mm
Stainless Silver – ¥ 150 (税別)
Anodized Black – ¥ 200 (税別)

Brass Nipples
14ga / 3.3mm x 13mm
15ga / 3.2mm x 13mm
Stainless Silver – ¥ 10 (税別)
Anodized Black – ¥ 20 (税別)

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それがまたCHRISKINGのハブと相性が良かったりする話もあったり。
Phil、
大雑把なイメージで「カッコよくて良い物」っていうのがあるんですが、
値段もそこそこ良いお値段なパーツが多く、
ロード乗りの人にはあまり馴染みが少ないようにも思います。

たかがスポークひとつですが、
また新しい風が吹いてきたような気がします。

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