クマノ~サンレモ

東方にいた一人の馬鹿者は、
自転車とカバンひとつで西方に流れやってきました。

彼は来て早々からひとつのことが頭に浮かんでいました。
「熊野、自走でいけるんじゃないか?」
※熊野とは
毎年開催されている「ツールド熊野」というロードレースの事である。
海外のプロチームも参加するUCIのレースから、
実業団、一般も同時に開催される日本では珍しい
公道でのレースとなっている。

1日目は新宮市大会(熊野川)
2日目は熊野市大会、3日目は太地町大会と続く。
このように3日間続けて戦う事ができるレースは少ない。
ホビーレーサーにとっても非常に価値のある大会である。


そして実現の日はやってきました。
事前にルートは確認済み。
推定300kmはかかるのではないかと予想していました。
300キロなら以前も走った事あるし余裕だろう、
と思っていたのも束の間。
その厳しさは予想以上でした。

往路復路それぞれルートラボにてルートを掲載しました。
合計の距離もさることながら、
往復での獲得標高が4600mを超えていたので
「そりゃ~しんどいな~」と再確認しました。

* * *

木曜日の営業を終え、一旦家に帰宅して
夜中の1時から出発。
まず最初の難所、金剛山を夜中の間にクリア。
変な物音がしたり、真っ暗だったり
 とにかく安全運転でした。

五条を過ぎて168号に入り再び登り始めます。
同時に空が明るくなってきました!

その時はまだ坂がだいぶ続くとはつゆ知らず・・・・。


暗闇と光、山の上りと下り、雨、風、
とにかく大自然を身をもって体感した1日でした。

無事レースのスタート地点について応援!

頑張ってます!

帰りも先ほど見たような景色が・・・。
ずっと先まで道が見えます。

途中には滝があったり、猿がいたり。

後半疲労が大きくなってきたので、秘密兵器を投入!

ふと、目線を外すとわき道は土砂崩れの現場が多数。
主要道路は復旧しているようですが、
まだ復旧が手付かずの場所がたくさんありました。
この写真もよくみると道が無くなっています。
よく見るとガードレールも流されてます・・・。

自然の力は非常なまでに脅威です。
でも、こんなところに道があることがすごいと感じる場面も多々。
造った人間もまたすごいと感じました。

168号を抜け、最後の難関裏金剛を制覇したあとの景色。

あとは惰性で走ってノーパンク、ノー事故、ノートラブルで帰宅できました。
Twitterなどでもたくさん応援のメッセージも頂いて、
途中であきらめずに最後まで走りきれました。

「こんな企画考えたのどこの馬鹿者だよ・・・」

自分でした・・。

でも非常に良い経験でした。

もうちょっと無難な内容で、みんなで走れたらすごい楽しいんじゃないかな?
そう思える道でした。

間違っても人には挑戦をオススメしませんw

帰ってきたときの開放感は最高でした。
夜19時過ぎに帰宅して、シャワーを浴びてすぐに爆睡。

楽しかったです。

* * *

---補足---
クマノサンレモの元ネタとは

自転車のプロロードレースのひとつ、「ミラノ~サンレモ」のパロディでした。
1907年から開催されているこの大会は、
すべての1dayレースの中で最長の部類となる
約298kmのコースレイアウト。

2010年の覇者はオスカル・フレイレ

彼はスペイン人には珍しいスプリンターです。
300キロも走ったらこんなテンションになっちゃいます。

コメント

  1. 高野山麓系
    があるのでね
    大台ケ原系
    少しと
    五條から168号は奈良柿の葉寿司が食べれます
    トンネルなどもあり
    温泉もあり
    余り無茶しないようにね・・・

    返信削除
  2. とても魅力的な記事でした。
    また遊びに来ます!!

    返信削除

コメントを投稿